J-POPという言葉が一般に広まった90年代には多くのバンドや歌手がデビューしました。

その数は1991年だけでも500組以上。

そして90年代はCDバブルでCDが売れに売れまくっていた時代でもあります。

1991年は9作品、1992年は22作品、1994年にいたってはなんと32もの作品が100万枚以上を売り上げているんです!(アルバム・シングル含む)

90年代は異常なほど多くの名曲が多く生まれた反面、ヒットのポテンシャルが高い楽曲でありながら埋もれてしまった、または過小評価されてしまったと感じる曲も少なくありません。

ということで今回は私が多感な中高生時代をともに駆け抜けた名曲の中でも、2020年現在に発売してもヒットする可能性が高いと思われるおすすめの曲をまとめてみました!

①【1990年】KATSUMI「YES,抱きしめて」

↓Youtube【【PV】KATSUMI Yes,抱きしめて】

収録アルバム「LINKAGE」- KATSUMI
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90年代にいろいろなCMソングに起用されまくっていたアーティストで、この曲はダイハツの "ロッキー" のCMでかかっていた曲。イントロから90年代そのものといった感じのメロディで、めちゃめちゃ爽やかでポップな曲です!だけど、音域が広くてキーもかなり高いのでカラオケで歌おうとすると痛い目をみます(笑)。KATSUMIはシングルヒットしたのは2曲だけでしたけど、2ndアルバム、3rdアルバム、ベスト盤、4thアルバムと立て続けに5位以内を記録し、5thアルバムでは初の1位になっているくらいなのにネットで検索してもあんまり情報が出てこないのが不思議で仕方ありません…。

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②【1991年】陣内大蔵「空よ」

↓Youtube【陣内大蔵 - 空よ】

収録アルバム「GOLDEN☆BEST 陣内大蔵」- 陣内大蔵
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1991年のドラマ「刑事貴族2」のエンディングテーマだった曲です。プロモの本人映像を見た人からは俳優のムロツヨシさんにそっくりという声もチラホラ聞こえてきます(笑)。ちなみに読み方は『じんのうちたいぞう』。歩くようなテンポで刻まれるギターの音色が心地よく、1回聴いたら覚えられるくらい耳なじみの良いメロディは、音を詰め込み過ぎたゴテゴテした曲に疲れた方には染みると思いますよ!今までの自分の生きざまを振り返った主人公が空を見上げながら変わることを決意するような歌詞もちょっと深い。日々の暮らしに疲れた方、昔を懐かしみたい方にはおすすめの曲です!

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③【1992年】RABBIT「Thank you my Girl」

↓Youtube【RABBIT PV【THANK YOU MY GIRL】】

収録アルバム「Best of RABBIT 1989~1993」- RABBIT
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1992年に石田ひかりさん主演で放送されたテレビドラマ「悪女(わる)」のテーマソングになった曲です。ファッションはどちらかというと海外のハードロック風ですけど、この曲はとてもやさしさがあふれる暖かい曲といった雰囲気。ハイトーンで繊細な響きのボーカルも力強さというよりは包み込むように柔らかい歌声です。歌詞の内容は、今まで彼女の大切さに気付けなくて好きに生きてきた男の感謝の気持ちを歌ったものになっています。オリコンチャートでは14位まで上昇しているので普通にヒット曲と言っていいと思うんですが、やっぱりネットにはあんまり情報が出てこない…。結婚式の披露宴で使っても感動的だと思うし、埋もれるにはあまりに惜しい曲です。

④【1992年】GAO「サヨナラ」

↓Youtube【GAO - サヨナラ[OFFICIAL MUSIC VIDEO]】

収録アルバム「GAO BEST1991‐1994」- GAO
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1992年のドラマ「素敵にダマして!」の主題歌として発売され、オリコンチャート最高3位、トータルセールス123万枚以上の売り上げを記録した大ヒットバラードです。しかもこの曲は1992年の年間チャートは16位、そして翌1993年の年間チャートでも97位に入っているロングヒット曲。当時は中性的なルックスと声で話題になってましたが、私も最初は男性だと思ってました(笑)。もやがかかったようなボヤっとした響きのイントロは今までにないくらいにシンプルだけど今までにないくらい胸に突き刺さっていまだに抜けることがありません。子供の頃のノスタルジックな気持ちに浸りたくなった時はこの曲を聴けばいつでも戻れる…たまに戻れなくなりそうな時もある私にとってある意味危険な曲です(笑)。

⑤【1993年】AMBIENCE「最後の約束-See you again-」

↓Youtube【AMBIENCE - 最後の約束 ~see you again~ (歌詞付 Promo Crip)】

「最後の約束-See you again-」- AMBIENCE
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AMBIENCEのデビューシングルにして最大のヒット曲、オリコンチャートの最高位は10位を記録しています。この曲は1993年のドラマ「もう涙は見せない」の主題歌として起用されていました。当時まだ中学生だった私がなんとなく雰囲気で買ったシングルだったんですけど、それから20歳近く歳をとった結果、いまではカーナビの曲リストに入るくらいお気に入りの曲になってます。サザンの国民的ヒット曲「TSUNAMI」にサビのメロディが似ているという、ちょっと望ましくない理由で一時有名になりましたけど、TSUNAMIの発売は2000年なのでAMBIENCEが似せたわけでもなく、もちろんサザンが似せたわけでもありません(笑)。

⑥【1993年】橘いずみ「サルの歌」

↓Youtube【Izumi Tachibana - Saru no uta】

【収録アルバム】橘いずみ GOLDEN☆BEST - 橘いずみ
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ありのままに心情を吐露した歌詞と感情をぶちまけたようなボーカルスタイルで女版・尾崎豊ともいわれていた橘いずみ。オリコンチャート9位を記録した「永遠のパズル」だけでなく「失格」「太陽」「上海バンドネオン」など説得力のある歌がたくさんありますが、一番のおすすめは「サルの歌」です!本当は愛されたいけど素直に振舞えない女性の強がりや孤独感。そういった感情が切ないギターの旋律に載せて切々と歌われる曲です。正直言ってサルの歌ってタイトルでこんなに胸を打つバラードはまったく想像していませんでした…。歌詞に「まね」というワードが2か所出てくるのでこのタイトルなのかな?と思ってたんですけど、「ラジオのDJが曲紹介をする時に面白そうだと思った」っていうのがタイトルの由来みたいです(笑)。

⑦【1994年】KIX-S「LOVIN' YOU」

↓Youtube【KIX-S / Lovin'You(歌詞付)】

収録アルバム「The KIX・S 90’S~The Best」- KIX-S
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KIX-S(キックス)はハードポップな楽曲をメインに活動していた女性デュオで、ボーカルとギタリストという構成や音楽性から「女性版B’z」とも呼ばれていました。この曲は1993年のウッチャンナンチャンのバラエティ番組「お茶とUN」のテーマソングで、オリコンチャートは最高19位。好きになった男に振り回されているけどそれでもあなたが好きって感情をアップテンポで歌った歌詞は感情移入しやすく、今の時代に出してもヒットするポテンシャルは充分だと思います!ちなみにB’zを代表する曲の一つ「孤独のRunaway」はもともとKIX-Sのギタリスト安宅美春のソロ曲としてB'zが提供したもの。それを後々B’zがセルフカバーしていたんですね。

⑧【1994年】MANISH「もう誰の目も気にしない」

↓Youtube【もう誰の目も気にしない PV】

【収録アルバム】コンプリート・オブ・MANISH at the BEING studio - MANISH
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KIX-Sと共に90年代の女性デュオミュージックを牽引してきたMANISH(マニッシュ)。バンド名は造語で、正しい英語のスペル「MANNISH」で検索してしまうと出てこないのが悩ましいです(笑)。この曲はありそうでなかったメロディでアレンジ自体はシンプルだけど驚くほど心に力強く響くバラード。オリコンチャートは5位で、スラムダンクの主題歌になった「煌めく瞬間に捕われて」を凌ぐMANISH最大のヒット曲になりました。当時は大黒摩季とも比較されたパワフルなボーカルで歌われる歌詞がなんとも切なく、周りの環境や自分の置かれてる状況とかで恋愛や結婚を迷ってる人にはほんとガツンとくる歌詞なんじゃないかなと思います!一瞬の静寂を挟んでからの「もう誰の目も気にしない」というサビは感動的で、何度聴いてもグッときてしまいます!

⑨【1995年】Sheen「積木の汽車」

↓Youtube【「積木の汽車」sheen】

【収録アルバム】神様のイタズラ - Sheen
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このシングルはどういうきっかけで買ったのか、ヒットしたのかしなかったのかもあまり覚えてません。でもいまだにシングルは持ってるし、たまに無性に聴きたくなって押し入れから引っ張り出す曲です。この曲が発売された1995年はこんな感じのひずんだギターサウンドはすごく斬新だったような気がします。斬新すぎて受け入れられなかったのか、それともプロモーションに失敗したのかわからないけど、シリアスでいてポップな曲調は何度も繰り返し聴きたくなるくらい魅惑的。この広い世界で信じられるのはお互いだけ、みたいな孤独感を感じる歌詞も聴き終わった後に何とも言えない余韻を残します。

⑩【1997年】小松未歩「謎」

↓Youtube【名探偵コナンOP 「謎」】

【収録アルバム】小松未歩ベスト~once more~ - 小松未歩
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1997年に名探偵コナンのオープニングテーマになった曲で、オリコンチャート最高位は9位を記録した最大のヒットシングル。この曲のタイトルのように小松未歩本人も謎に包まれたアーティスト。デビューからラジオ、テレビ、ライブの出演は一切ないまま2009年に活動を休止しています。メディアへの露出がないのはまだわかるとしても、ヒットを飛ばしたアーティストがライブまでやったことがないってのは前代未聞なんじゃないでしょうか?すべてダブルトラックで録音された無機質なボーカルと打ち込み感が強い曲が特徴的だっただけに、「本当に存在するのか?」ということでも一時話題にのぼったほど。この曲は今の時代に流行っているボーカロイドが歌ってもしっくりくるくらいのデジタルな名曲だと思います!

⑪【1998年】tohko「BAD LUCK ON LOVE 〜BLUES ON LIFE〜」

↓Youtube【tohko - bad luck on love】

【収録アルバム】tohko / 籐子 - tohko
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小室哲哉プロデュースの作品がチャートを席巻していた時代に発売されたデビューシングルで、オリコンの最高位は14位を記録した曲。90年代にブームを巻き起こしたスウェディッシュポップを思わせるような軽やかなイントロで始まるAメロからサビに向かってどんどん盛り上がっていく展開と、後半の間奏を入れずにたたみかけて歌う曲の構成にグイグイ引き込まれます!同時期の小室哲哉プロデュースの他の作品、1996年の「Close to the night(大賀 埜々)」、1998年の「海とあなたの物語(未来玲可)」と同じく、大ヒットした他のアーティストの曲に埋もれてしまった感があるのが残念です…。

⑫【1998年】Jungle Smile「おなじ星」

↓Youtube【おなじ星 - Jungle Smile】

【収録アルバム】ジャンスマポップ~シングル集~ - JungleSmile
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1998年に放送された、近未来を舞台にしたアニメ「DTエイトロン」のエンディングテーマになった曲でJungleSmileの中で最もチャートの上位に食い込んだ曲。オリコン最高位は27位。ハスキーで優しい声で歌われるストーリー性のある歌詞を聴いていると短編恋愛映画を見ているような感覚で曲に没頭してしまいます。遠距離恋愛や仕事で忙しくて恋人となかなか会えないって方には特に響く歌詞なんじゃないでしょうか?JungleSmileという名前には関係ないんだろうけど、終始バックに流れているジャングルビートっぽいリズムも心地いいですね!ちなみにDTエイトロンのオープニングテーマはこれまた90年代J-POPの名曲の一つであるDragonAshの「陽はまたのぼりくりかえす」でした。

⑬【1999年】ORIGINAL LOVE「STARS」

↓Youtube【ORIGINAL LOVE STARS】

【収録アルバム】プラチナムベスト ORIGINAL LOVE ~ CANYON YEARS SINGLES&MORE - ORIGINAL LOVE
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90年代に大大大ブームになっていた和製ホラー映画「リング」のテレビドラマ版の主題歌になっていた曲で、オリコン最高位は34位。バンドとしてのORIGINAL LOVEは1995年で終了しそれからはソロ活動になっています。高級弦楽器のような豊かな響きを持ったボーカル。ちょっと鼻にかかったようなクセのある声だけど、怪しげな魅力を持ったこの曲にはこれ以上ないくらいピッタリです。廃墟になった鉱山で撮影されたPVの薄暗い映像も、妖艶な曲の世界観を損なわない上に、ドラマの恐怖感も感じられるような素晴らしい仕上がりだと思います!余談ですけど私は出身高校が同じなので、高校時代にORIGINAL LOVEがヒットを飛ばしていた時によく話題になってました(笑)。

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