①王道のバラードナンバー

ラスカルフラッツは甘くメロディアスなバラードで有名なアメリカのカントリー・ミュージックバンドです。

「What Hurts the Most」は、曲を出せば必ずヒットすると言われるほど人気だったラスカルフラッツが2005年にリリースした感傷的な王道バラード。

4枚目のアルバム「Me and My Gang」に収録されたこの曲は、アメリカのカントリーランキングで彼らにとって5曲目のナンバーワンに、アメリカビルボードの総合シングルランキングでも6位になるヒットを記録しました。

英語がわからなくても、一回聴いただけで別れの歌だとわかるような切ないメロディは間違いなく日本人好み。

歌詞の内容を知った後も「こんな別れを経験してみたい…」と浸ってしまうような、悲しくも美しい曲です。

↓Youtube【Rascal Flatts - What Hurts The Most (Official Video)】

 

「What Hurts the Most」が収録された2006年リリースの4thアルバム。他にもカントリーチャートで1位に輝いた「My Wish」「Stand」や、トム・コクランのカバー曲「Life Is a Highway」など良曲ぞろいのアルバム。アメリカのチャートでナンバー1を記録。

 

2020年に発売された、現時点で最新のベストアルバム。数々のヒットソングが収められており、ラスカル・フラッツの入門編としてピッタリ。今のところ輸入盤しか出ていないので、日本語訳はネットで検索するといいかもしれません。

 

②グラミー賞で最優秀カントリー・パフォーマンス賞にノミネート

郷愁的で切ないメロディと、ゲイリー・リヴォックスの透き通ったハイトーンボイスが心地いいこの曲は、2007年の第49回グラミー賞では最優秀カントリー・パフォーマンス賞(デュオもしくはグループ)にノミネートされていました。

惜しくも受賞はディクシー・チックスの「Not Ready to Make Nice」でしたけど…。

 

カントリーミュージックを直訳すると「田舎の音楽」という意味で、牧歌的でのどかなメロディや、故郷を懐かしんだ歌が多いのが特徴。

カントリーと聴いて真っ先に思い浮かぶのが、1970年代に活躍したジョン・デンバーが歌った「Take Me Home, Country Roads(故郷へかえりたい)」です。

 

↓Youtube【John Denver - Take Me Home, Country Roads (Audio)】

私はこういったのんびりとした曲調こそがカントリーミュージックなんだと思ってました。

だから「なんでラスカル・フラッツがカントリーなんだ?」とずっと思ってたんですけど、どうやらアメリカ南部発祥の音楽に使われるようなアコースティックギター、バンジョー、フィドル(バイオリンのようなもの)などの楽器が入っていれば一応カントリーミュージックってことみたいなんですね。

 

「What Hurts the Most」にもバンジョーやフィドル、スチールギターといった楽器が使用されています。

なので、ラスカル・フラッツは田園風景をイメージするようなカントリーミュージックど真ん中ではなくて、かなり幅広く受け入れられやすいポップといった感じ。

カントリーミュージックということでスルーしちゃう人が多いかもしれないけど、ロックやポップが好きであればまったく違和感なくハマってしまうと思います。

 

そういえばテイラー・スウィフトもデビュー当初はカントリーにカテゴライズされていたけど、のどかってイメージは全然ないですよね。

まあ今ではテイラー・スウィフトはカントリーというよりも完全にEDMとかポップミュージシャンの印象が強い気がしますけど…。

 

③原曲を歌っているのはMark Wills

実は、ラスカル・フラッツが歌う「What Hurts the Most」は、もともとは彼らの作った曲じゃないし、最初に歌ったミュージシャンでもありません。

原曲は1996年から活躍しているアメリカ出身のカントリーミュージシャンである、Mark Willsという人が2003年にリリースしたアルバム「And the Crowd Goes Wild」に収録されています。

クセが無く、透明感のあるラスカル・フラッツのカバーバージョンは映画やドラマのワンシーンのようにドラマチック。

でもMark Willsが歌ったオリジナルバージョンも哀愁が感じられるしっとりとした雰囲気なので、私はその時の気分でどっちが聴きたいか変わってきますね。

↓Youtube【What Hurts The Most - Mark Wills】

 

④「ホワット・ハーツ・ザ・モスト/ラスカル・フラッツ」歌詞の和訳

↓Songwriter(s) 【Jeffrey Steele / Steve Robson】

I can take the rain on the roof of this empty house
That don’t bother me
I can take a few tears now and then and just let them out
I’m not afraid to cry every once in a while
Even though going on with you gone still upsets me
There are days every now and again I pretend I’m ok
But that’s not what gets me
この空っぽな家の屋根に雨が打ち付けていても
僕が気にすることはない
涙が出そうになった時は泣けばいい
例え君といることで自分が動揺して
時々泣いてしまうとしても怖くない
たまには元気な振りをすることもあるだろう

だけどそんなことは別にどうでもいいんだ

 

What hurts the most
Was being so close
And having so much to say
And watching you walk away
And never knowing
What could have been
And not seeing that loving you
Is what I was tryin’ to do
1番辛いのは
こんなに近くにいたのに
伝えたいことがたくさんあったのに
キミが去っていくのを見送るしかなかったこと
もう決して知ることはない
いったい僕に何ができたのか
キミを愛していないと思うことが

僕が必死にやろうとしていることなんだ

 

It’s hard to deal with the pain of losing you everywhere I go
But I’m doin’ It
It’s hard to force that smile when I see our old friends and I’m alone
Still Harder
Getting up, getting dressed, livin’ with this regret
But I know if I could do it over
I would trade give away all the words that I saved in my heart
That I left unspoken
どこにいってもキミを失う痛みを受け止めるのは難しいけど
なんとかそうしてる
昔の友達に会った時も、キミがいないと笑顔を見せるのがとても辛い
そしてもっと辛いことは
目が覚めて、着替えをして、後悔を抱えながら生きること
僕はわかってる もしやり直すことができるなら
心の中に閉まっておいた言葉を全部伝えるよ

キミに言えずに置いてきてしまった言葉を

 

(繰り返し ★×2)

 

Not seeing that loving you
That’s what I was trying to do
キミを愛していないと思うことが

僕が必死にやろうとしていることなんだ