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①ブリットポップの草分け的バンド

まだオアシスが世に出てくる前にデビューし、耽美的でグラマラスな楽曲でイギリスの音楽シーンに旋風を巻き起こしていたバンド、それがSuede(スウェード)です。

その後のブリットポップブームのきっかけになったとも言われる1992年のデビューシングル「The Drowners(ザ・ドラウナーズ)」は発売前にも関わらず各方面から絶賛の嵐!(※ブラーの3rdアルバム「パークライフ」がきっかけという説もあり)

ボーカリストであるブレット・アンダーソンのナルシスティックなビジュアルと中性的でエロティックな歌声も影響してか、グラムロック時代のデヴィッド・ボウイとも頻繁に比較されたりと当初から大きな評価と期待を受けていました。

↓Youtube【By the Sea (Remastered)】

②陶酔感のある穏やかなバラード

デビューアルバムから当然のように世界的ブレイクを果たしたスウェードですが、2ndアルバムリリース前にバンド内のゴタゴタからギタリストのバーナード・バトラーが脱退してしまいます。

バーナードは官能的で退廃的なスウェードの楽曲の中心人物だっただけに、突如として崖っぷちに追い込まれてしまったスウェード。

しかし、オーディションにより当時まだ若干17歳だったリチャード・オークスを新ギタリストに迎え、それまで不在だったキーボーディストにニール・コドリングを据えたことによってこの危機を脱しただけでなく、ポップでグラマラスな新たな魅力を開花させることに成功します。

「By the Sea」はその新生スウェードが1996年にリリースした3rdアルバム「Coming Up」に収録されている曲。

夜が明け始めた海辺を連想させるような穏やかで美しいメロディと、ブレットの陶酔感のある歌声に夢見心地になるバラードです!

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③デヴィッド・ボウイの影響

デビューしてしばらくはビッグマウスでも有名だったブレット。

一大ムーブメントだったグランジを「才能のない奴らの仮面」「うんざりしている」と言ってみたり、

マドンナに対して「性的魅力のない女性」「過大評価」と批判したり、

自分たちの音楽がグラムロックと呼ばれることについては「グラムロック自体が最低なものだから最低の気分だ」とまで言っています。

グラムロックを代表するアーティストでもあるデヴィッド・ボウイの曲を聴くことが少年時代の唯一の贅沢とまで語っているし、1995年のスウェードのアメリカツアー中のリハーサルではボウイの「The Man Who Sold The World」を歌ったりしているので間違いなくボウイに対して敬意と憧れの感情は持っているはず。

本心ではなく音楽シーンを盛り上げるための、ブレットなりのパフォーマンスだったのかもしれません。

④新ギタリスト、リチャード・オークスの才能

ボーカルのブレットに勝るとも劣らないほどの才能を見せつけているのが新ギタリストのリチャード・オークス。

1994年当時に17歳で加入してるってことは、1996年にこのアルバムが発売されたときはまだ19歳

それで全10曲のうちの6曲をブレットと共作しているわけですからね。

ギターのテクニックだけでなく作曲の面でもこれほど貢献できたことは、バンドにとって嬉しい誤算だったかもしれません。

しかもリチャードのギターは退廃性と甘美さを壊さずに上手くバンドに調和し、見事なポップ感覚をもたらしています。

それにしても、すでに名実ともに世界的なバンドになっていたスウェードに加入することにプレッシャーはなかったんでしょうか…。

⑤歌詞の和訳

「セヴン・シスターズ」が何を意味しているのかちょっと迷ったんですが、イングランドの南東にあるイギリス海峡にある波に削られた崖(海食崖)がセヴン・シスターズと呼ばれているらしいので、この訳にしてみました。

ちなみにこの崖は7人の乙女が並び立っているように見えることから名付けられたそうです。

Googleの検索結果に出てきた他のセヴン・シスターズ(星座とか)はどうも意味がつながらない気がしたんですけど、違ってたらすみません…。

 

↓Songwriter(s) 【Brett Anderson / Richard Oakes】

She can walk out anytime
anytime she wants to walk out
that's fine
She can walk out anytime
anytime she feels that life has passed her by,
彼女はいつでも立ち去れる
いつでも彼女が立ち去りたいときに
それでいいと思うよ
彼女はいつでも立ち去れる

いつでも自分の人生が過ぎ去ってしまったと感じた時に

 

And when I start my new life I won't touch the ground
I'm gonna try hard this time not to touch the ground.
そして僕が新しい人生を始めるとき 地面に触れたりはしない

今度こそ僕は地面に触れないように頑張ってみるよ

 

He can walk out anytime
anytime he wants to walk out
that's fine
He can walk out anytime
across the sand into the sea into the brine
彼はいつでも立ち去れる
いつでも彼が立ち去りたいときに
それは構わない
彼はいつでも立ち去れる

砂浜を横切って海の中へ 海水の中へ

 

And when I start my new life I won't touch the ground,
I'm gonna try hard this time not to touch the ground.
そして僕が新しい人生を始めるとき 地面に触れたりはしない

今度こそ僕は地面に触れないように頑張ってみるよ

 

So we sold the car and quit the job
and shook some hands and wiped the make-up right off,
だから僕たちは車を売って仕事も辞めて

何人かと握手をしてメイクを拭き取った

 

And we said our good-byes to the bank
left Seven Sisters for a room in a seaside shack,
そして僕たちの銀行にも別れを告げて

7人の乙女が並び立つこの崖を離れ 海辺の小部屋に引っ越した

 

And when I start my new life I won't touch the ground,
I'm gonna try hard this time not to touch the grounds
そして僕が新しい人生を始めるとき 地面に触れたりはしない

今度こそ僕は地面に触れないように頑張ってみるよ

 

…it's by the sea we'll breed
…into the sea we'll bleed…
…海辺で僕らは生まれ育つ

…海に向かって僕たちは血を流し続ける…

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