【目次】
アルバム情報
- 発売年:1999年
- 収録アルバム:Life(ライフ)
- アルバム最高位:不明
三世代にわたってNo.1でギネス認定
1990年に兄のマシュー・ネルソン、弟のガナー・ネルソンの双子の兄弟を中心に結成されたアメリカのロックバンド、Nelson(ネルソン)。
デビューアルバムに収められている1stシングル "LOVE AND AFFECTION" でいきなり全米No.1を獲得。
これにより、『親子三世代にわたって全米No.1になった』としてギネスにも認定されたという逸話を持っています。
飛行機事故で亡くなった、父のリッキー・ネルソンはアメリカでは有名なカントリーミュージックのアーティスト。
その影響もあってか、Nelsonも曲によってはカントリーのフレーバーを少し匂わせたハードロックだったりします。
それまでのややハードなサウンドから離れ、ポップな曲が多くなった1999年のアルバム「Life」。
このアルバムの5曲目に収録されている "サムワン・ライク・ユー" は、双子ならではのハーモニーがとても綺麗なバラードです。
- A Girl Like That
- I Would If You Want Me Too
- Life
- She Sheila
- Some Like You
- Everybody Cries Sometimes
- Let's Talk About Me
- She Said She'd Be Mine
- The Hunger
- Is That How It Is?
ハードロックからさわやかロックに
デビュー当時は耳なじみよく聴きやすいハードロックといった感じだったNelson。
商業的なことで言えばNelsonのピークは完全にデビューアルバムです。
デビュー当時から二人の絶妙なハーモニーは素晴らしく、ハードポップ、メタルポップと言われるようなもう少し激しく厚みのあるバンドサウンドで彼らの曲を聴いてみたいという方は1stアルバムの「After The Rain」が合うかもしれません。
ただ、デビューアルバムからの1stシングルでNelson最大のヒット曲になった "LOVE AND AFFECTION" はポップ色が極端に強めでロックの要素はほとんど感じられませんけど…。
日本で5枚目(日本未発売が1枚あるので海外では6枚目)のこの「Life」ではハードなロックの面影、激情的なバンドサウンドはほとんど無く、さわやかでキャッチーなポップロックに変化しています。
歌の良さを重視することによって、マシューとガナーの双子ならではの息の合ったハーモニーが際立ったアルバムがこの「Life」で、その中でも二人のハーモニーの美しさがもっとも強く感じられたのがこの「サムワン・ライク・ユー」でした。
双子ならではの完璧なハーモニー
イントロの美しいギターの音色で幕を開けるこの曲。
随所にマシューとガナーの二人ならではの一糸乱れぬコーラスワークがちりばめられています。
驚くほどスムーズに心に染み込む歌声なんですけど、特にサビに入った直後のハーモニーは心地いいです。
マシューとガナーが上下に分かれたパートで絶妙なハモりを聴かせてくれるこの部分は、この曲の一番の聴きどころだと思います。
Someone Like You = 君のような女性
"サムワン・ライク・ユー」は、自分のもとを離れてしまった昔の彼女のことをいつまでも想い続けている…という感じの恋愛の歌詞。
「Someone Like You = 君のような女性」です。
サビでは、
「僕は一生探し続けるだろう。そして君のような女性は絶対に見つからないだろう」
といった感じで、ただただ後悔し、悲しみに打ちひしがれている主人公の男の心情がだいぶ具体的につづられています。
この歌詞と同じような経験をしてる方はかなり曲に感情移入できてしまうんじゃないでしょうか?
逆に、過去の恋愛を引きずったりしないハートの強い人、ポジティブシンキングな方には残念ながら響かないかもしれません…。
もっとヘビーでダークな曲調が好きな方は、一度お蔵入りになって幻になりかけたアルバム「Imaginator」がおすすめ。
今回の "サムワン・ライク・ユー" が収録されている「Life」が好きになった方は、ヒットシングル "Won't Walk Away" が収録されている「Because They Can」がおすすめです。