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アルバム情報

  • 発売年:1991年
  • 収録アルバム:Loveless(ラヴレス)
  • アルバム最高位:全英24位

マイ・ブラッディ・バレンタイン "サムタイムズ"

1990年代の初めころにブームになったシューゲイザーを象徴するアイルランド出身のバンド、マイ・ブラッディ・バレンタイン(マイブラ)。

名盤と評価されている2ndアルバム「Loveless(ラヴレス)」にはディストーションの効いたギターがこれでもかというくらいに散りばめられ、サイケデリックで浮遊感のあるノイジーなサウンドがあふれています。

当時マイブラが所属していたのはクリエイション・レコーズというインディーズレーベルで、あのオアシスを見出したアラン・マッギーが創設したレーベル。

このラヴレスを制作するために2年半を費やし、製作費におよそ25万ポンド(4500万円)もかけてしまったためにクリエイション・レコーズを倒産に追い込むきっかけになったのは有名な話かもしれません。

そんなシューゲイザーの金字塔的な名盤の中でも、私が最も感傷的なってしまう曲が "Sometimes" です。

Loveless(ラヴレス) / My Bloody Valentine(マイ・ブラッディ・バレンタイン)
created by Rinker

  1. オンリー・シャロウ - Only Shallow
  2. ルーマー - Loomer
  3. タッチト - Touched
  4. トゥ・ヒア・ノウズ・ホエン - To Here Knows When
  5. ホエン・ユー・スリープ - When You Sleep
  6. アイ・オンリー・セッド - I Only Said
  7. カム・イン・アローン - Come in Alone
  8. サムタイムズ - Sometimes
  9. ブロウン・ア・ウィッシュ - Blown a Wish
  10. ホワット・ユー・ウォント - What You Want
  11. スーン - Soon

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きっかけは2つのバンド

私が以前ブログに書いたこともある大好きな2つのバンド、『Jellyfish(ジェリーフィッシュ)』と『Silver Sun(シルヴァーサン)』。

マイブラの存在を知ったきっかけは、ジェリーフィッシュの2ndアルバムのライナーノーツでした。

そのアルバムに収録されている "All Is Forgiven(優しく許して)" という曲について、アルバムのライナーノーツで『マイブラ的ノイズに挑んだ異色作!』という風に解説してあったんです。

それでマイ・ブラッディ・バレンタインというバンドがいることを知って、どんなバンドなんだろう?って興味を持ちました。

その後発売されたシルヴァーサンのシングル "Too Much, Too Little, Too Late" のカップリングにマイブラの1988年のヒット曲 "You Made Me Realize" をカバーしたものが収録されていました。

カバーではあるけれど、それが初めてマイブラの曲を実際に聴いた瞬間だったわけです。

"You Made Me Realize" を聴いた時にはマイブラに対する興味がどんどん湧いてきて、大学入学で東京に来たことをきっかけに渋谷のタワレコでマイブラの2ndアルバム、「ラヴレス」を購入。

マイブラを知ったタイミングでCDをすぐに買おうと思っていろいろと探したりはしたんですけど、地方のそれほど大きくないCDショップにはマイブラのようなシューゲイザー系の輸入盤ってのは当時は全然なかったんですよね…。

衝撃だった第一印象

「ラヴレス」を初めて聴いた時は衝撃でした。

脱力しまくってよく聴き取れないけどなぜか甘美なボーカル、ギターの音はノイジーで歪みまくってるんだけどそれがなぜか心地いい…。

聴き始めたばっかりの頃はハッキリと曲の良さに気づけずに、なんだこりゃ?って感じでずっと聴いてたような気がします(笑)。

マイブラの曲は、歪んだギター・浮遊感・ノイズ、 が特徴なので、ミュージシャンや評論家、シューゲイザーが好きな人から評価は高いけど売れ線とはかけ離れてるし、一般受けはあまりしないかもしれない。

「ラヴレス」でも、ポップで聴きやすい曲は5曲目の "When You Sleep" くらい。

あとの曲はとにかくひたすら波のように押し寄せるノイズと、サイケデリックにも感じるくらい脱力したボーカルで歌われるといった感じです。

クセが強いっちゃあ強いですけど本質的にはドリーミーで幻想的なメロディだと思うので、その雰囲気が好きだった私はどっぷりとハマれました。

歪んだギターの心地よさ

アルバムの中で私が今でも一番聴いているのが8曲目の "Sometimes" です。

この曲はひと言で例えるなら、360°見渡す限り水平線しか見えないノイズの海でゆったりと漂い続けているみたいな…そんな感じの曲。

歌にも演奏にも抑揚はあまり感じられず、サビも存在しない。

ドラムの音も聴こえず、ただただ夢見心地なギターのノイズと、陶酔感のあるケヴィン・シールズの囁くようなボーカル。

曲の頭から終わりまで基本的なメロディはなにも変わらないけど、とにかくうっとりしてしまうんです。

そしてしばらくするとすぐにまた聴きたくなるくらい、いつの間にか病みつきに…。

マイブラの曲に出会うまでは、歪んだギターの音色がまさかこんなに中毒性を持ってるとは思いもしませんでした。

曲のイメージのままに儚げな歌詞

歌詞は当時どんな内容か全然わかりませんでした。

だって私がこのアルバムを輸入盤で買った当時は英詞も書いてなかったし、帰国子女でも英検1級でもない私がこの脱力した歌い方で何を言ってるか判断できるはずありません(笑)。

今はいろんな和訳サイトがあるのでそこで日本語訳を確認したことがありますが、曲の雰囲気ピッタリに儚げで、耽美的だったので、歌詞を知ってから "Sometimes" の世界にさらに深く浸れるようになりました。

寝る時に "Sometimes" を聴きながら寝ることを日課にしている時期もありました。

曲の浮遊感と、ケヴィンの消え入りそうなくらいやわらかい声で歌われる歌を聴きながら目を閉じると、何とも言えない穏やかで安らいだ気分になって、すんなりと眠りに入ることができるから。

それにしても、こんなシューゲイザーの象徴的なマスターピース(傑作)を作ったにもかかわらず、この2ndアルバム以降は曲が書けなくなるという不幸にも見舞われて、やっと出た3rdアルバムは22年後の2013年…。

なにがスゴイって、2ndアルバムから22年新作が出なくても待ちつづけた根強いファンが世界中にいたってことです。

たった2枚のアルバムで伝説になったマイ・ブラッディ・バレンタイン。

バンド名のカッコよさもマスターピース級だと思いません?

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