ギターレスのピアノバンドとして1995年のデビューアルバムがほぼ日本だけで大ブレイクしたベン・フォールズ・ファイブ(Ben Folds Five)。
こんな風にピアノが弾けたらどんなに楽しいだろう…と思わずにはいられないほど、体全体を使った躍動的なピアノの演奏が特徴。
アップテンポの曲を力強く弾いている姿を見ていると、ピアノが鍵楽器というよりはむしろ打楽器に見えてくることがあるほどです!
デビューアルバムの帯には、
- 泣き虫野郎のパンクロック?
- ビリー・ジョエルmeetsニルヴァーナ?
- クイーンmeetsジョー・ジャクソン?
なんてめちゃめちゃ興味をそそられる宣伝文句が書いてありました。
デビューアルバムの中でも日本人受けしそうな、1曲目の「ジャクソン・カナリー」が当時のラジオでガンガンかかりまくってたこともあって、日本では30万枚以上を売り上げるヒットを記録。
ラジオ局のJ-WAVEでは1996年の年間最優秀新人アーティストにも選ばれるほどの人気になりました。
でもこのベン・フォールズ・ファイブも、Mr.BIGと同じくビッグ・イン・ジャパンなバンド。
日本では洋楽ファンから好意を持って迎えられたけど、本国のアメリカでもイギリスでも商業的にはヒットしなかったんですよね…。
①バンド時代 (ベン・フォールズ・ファイブ) ならこの曲!
2000年には日本の洋楽ファンに惜しまれつつも解散してしまったベン・フォールズ・ファイブ。
そんなBen Folds Five(ベン・フォールズ・ファイブ)の4thアルバムまでの個人的なおすすめ曲をまとめてみました!
(1)Ben Folds Five(ベン・フォールズ・ファイブ)【1stアルバム:1995年】
ピアノ、ベース、ドラムだけで生み出される革新的なポップソングにより日本で大ブレイクを果たしたデビューアルバム。
大ヒットドラマ『ロングバケーション』の挿入歌として2曲目の「Philosophy」が使われたことでも話題に。
アルバムもシングルもチャートの上位に食い込むことはなかったけど音楽メディアからは高い評価を受けていました。
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(2)Whatever and Ever Amen(ワットエヴァー・アンド・エヴァー・アーメン)【2ndアルバム:1997年】
パンキッシュで弾けた曲が多かった前作から音楽性が広がり、前作と同じく日本で30万枚以上のヒットを記録したアルバム。
3曲目に収録されている「Brick」は彼らの最大のヒットシングル。ゆったりとした曲調の物憂げなバラードで、ベンが高校時代に付き合っていた彼女が妊娠中絶したことについて歌った曲です。
リマスター版にはバグルスの大ヒット曲「ラジオスターの悲劇」が収録されていますが完全にベン・フォールズ・ファイブのアレンジになっています!
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One Angry Dwarf and 200 Solemn Faces(ワン・アングリー・ドワーフ・アンド・トゥーハンドレット・サラム・フェイセズ)
(3)Naked Baby Photos(ネイキッド・ベイビー・フォトズ)【3rdアルバム:1998年】
1st、2ndアルバム収録曲のアウトテイク、カバー曲を含むライブ音源、そしてファン大興奮の未発表曲でまとめられたアルバム。
15曲目の「Twin Falls(ツイン・フォールズ)」はビルト・トゥ・スピルというバンドの曲。誰やねん!って感じだったけど、しんみりとしていて想像以上にいい曲でした。
3曲目の「Emaline(エマライン)」は1stに収録される可能性があった曲。この曲は確かギターが使われているので、もし収録されていたら『ギターレストリオ』とは言えなくなってたってことですね…。
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(4)The Unauthorized Biography of Reinhold Messner(ラインホルト・メスナーの肖像)【4thアルバム:1999年】
ポップな曲で溢れていたこれまでとは打って変わって落ち着いた感じの3rdアルバム。
ポップな曲は「Army」「Your Redneck Past」の2曲くらいで、全体的にキャッチーな雰囲気は影を潜めてます。
これまでのアルバムのようなわかりやすいポップソングではないので、このアルバムで離れてしまったファンも多いかもしれません。
「Narcolepsy(ナルコレプシー)」とか「Mess(メス)」あたりはクラシックっぽいテイストが強いけど胸を打つメロディなので好きな人はほんとハマると思うんですけどね…。
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②ベンのソロ時代 (ベン・フォールズ) ならこれを聴いて!
解散後はソロミュージシャンとして再出発したベン・フォールズ。
そして発表されたソロ1stアルバム「ロッキン・ザ・サバーブズ」のクオリティの高さにはビックリしました!
バンド時代はヘタウマなコーラス、ブンブンなファズベース、時にパンキッシュで時にジャジーなピアノテクニックが最大の魅力。
でもこのアルバムは、聴きやすく親しみやすいピアノのメロディはそのままだけど、どこかリリカルで瑞々しさを感じます。
ベン・フォールズ・ファイブ時代の「philosophy」に近い雰囲気のものが多いかもしれません。
バンド時代よりも熟成された奥の深いピアノポップに進化した、ソロのアルバム・シングルの独断によるおすすめはコチラです!
(1)Rockin' the Suburbs(ロッキン・ザ・サバーブズ)【ソロ1stアルバム:2001年】
ベン・フォールズ・ファイブ時代にはほとんど使われなかったギターも含め、すべての楽器をベン1人で演奏した完全なソロアルバム。
ベンが自身の息子に向けて書いた曲であり、アンジェラ・アキに日本語カバーもされている感動のバラード「Still Fighting It」を筆頭に、粒ぞろいの曲で埋め尽くされた好アルバム!
「The Ascent of Stan」の流麗なピアノの旋律はもはやポップソングの域を超えてます。
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(2)Speed Graphic(スピードグラフィック)【限定EP 1st:2003年】
2003年~2004年の間に発売された、限定EP3部作の第1作目。
いつの間にか(?)発売されていたために私が買いそびれて猛烈に後悔したCDです(笑)
ザ・キュアーの「In Between Days」のカバーはピアノポップ風にアレンジされていて、ファンなら間違いなく納得のデキだと思います!
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(3)Sunny 16(サニーシックスティーン)【限定EP 2nd:2003年】
個人的にはベン・フォールズのソロで、一番ポップでヒット性が高いと思う曲がこのEPの1曲目「There's Always Someone Cooler Than You」です。
リズミカルでテンポも良いし、ベンの演奏するピアノの音色もしっかりと堪能できる。
たぶん私はバンド時代も含めてこの曲が一番多く聴いてる曲なんじゃないかな?
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There's Always Someone Cooler Than You(オールウェイズ・サムワン・クーラー・ザン・ユー)
(4)Songs for Silverman(ソングス・フォー・シルヴァーマン)【ソロ2ndアルバム:2005年】
ベン・フォールズ・ファイブ時代と同じく、ピアノ、ベース、ドラムのトリオ編成に戻って作られたアルバム。
ただ、同じトリオ編成だけど曲調はノリノリではなく、かなり円熟した大人のポップミュージックといった感じ。
バラードが多めのアルバムではあるけれど決して退屈なわけではなくて、クオリティはあくまで高い。
特に2曲目「You to Thank」のピアノソロはベン・フォールズ・ファイブ時代を含めた中で私が一番好きなピアノソロです!
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